28日後…
![]() | 28日後...(特別編) [DVD] (2008/12/05) キリアン・マーフィナオミ・ハリス 商品詳細を見る |
いきなり「28日後…」の感想を書きます。書きたくなったのです。これは劇場に観に行きました。アレックス・ガーランドの脚本にダニー・ボイルが監督です。この組み合わせと言えば「ザ・ビーチ」の原作と監督です。この映画は「ザ・ビーチ」の時にメジャー会社に映画をめちゃくちゃにされた二人のリターンマッチの意味合いで作られたのです。これは観ない訳にはいきません。謎のウイルスにより、人々が次々と凶暴化していく世界。28日後に病院で男が目覚めたところから映画は始まります。すでに世界は崩壊しています。ここに出て来るのは厳密に言うとゾンビではなく病原体に冒された人間です。しかし構造はまぎれもないゾンビ映画です。それもロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」や「ゾンビ」の系譜です。だからと言ってただなぞっているわけではありません。まず舞台がイギリスであるというところがユニークです(当然と言えば当然なのですが)。人のいなくなったロンドンの街並み、随所でかかるブリティッシュロック。そして陰鬱な曇り空。アメリカ製のゾンビ映画とは違う手触りが新鮮です。
この映画のゾンビ(あえてそう呼びますが)はかなり凶暴で、集団で走って追ってきます。こんなに早いゾンビは「バタリアン」以来です。この後には「ドーン・オブ・ザ・デッド」もかなり走っていましたが。終末ものとしての絶望感を漂わせながら、映画は後半に入るといかにもイギリス映画らしい展開を見せます。イカれた軍隊が登場して、皮肉な笑いに満ちた世界が描かれていきます。回りを完全封鎖して、一見安全に思える小世界。しかし中は病んでいます。そこではゾンビが鎖に繋がれて飼われていたりします。ちょっとした「死霊のえじき」みたいな感じです。
思った通り、その小世界は崩壊し、主人公たちは逃げ出します。最終的に行き着いた地で、飛行機を見かけた彼らはシーツを地面に敷いてメッセージを伝えます。その文字が「HELP」でなく「HELLO」なのもいかにもイギリスらしいセンスです。しかし劇場公開のときにおまけで流れたアナザーエンディングはいただけません。映画の世界観を台無しにしていたと思います。
何にしても久々に気合いの入ったゾンビ映画で、かなり堪能しました。

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