300〈スリーハンドレッド〉
![]() | 300〈スリーハンドレッド〉 (2008/07/09) ジェラルド・バトラーレナ・へディー 商品詳細を見る |
たった今観てきました。話題の「300〈スリーハンドレッド〉」です。これは面白いです。117分があっという間に過ぎます。もう感想はこれだけにしちゃいたいくらいです。とにかく退くな、ひるむな、下がるな、負けるな、敵を殺せ、死ね、などの戦闘を題材にした映画に必ず出てくる勇ましいセリフを凝縮してそれだけで脚本を書いたような話です。というか話なんてほとんどありません。「従え」と言いに来た連中に「ふざけんな」と言うだけの話です。でも、そのシンプルさが最高です。もっと言うなら中盤の嫁さんの政治的駆け引きなんていらなくて、全部合戦シーンで良かったんじゃないかと思えるほどです。何かあの嫁さん、好きになれませんでした。
監督はザック・スナイダーです。「ドーン・オブ・ザ・デッド」の人です。「ドーン…」はあんまりノレなかったのですが、それは個人的な趣味の問題で、評価すべきところはある人だと思いました。特にアクション、というか一方的に襲われるシーンの荒っぽい描写などはうまいです。それが今作ではさらにエスカレートしてます。荒っぽいなんてもんじゃありません。超ド級バイオレンスです。たいていCGを駆使した映画というものは無機的になってしまうものですが、この映画では色や質感にこだわり、さらに技術的な進歩もあってか、それほど無機的ではありません。というか役者の生々しい演技や肉体や血や汗が、画面が無機的になることを許さないのです。じゃあ有機的かというとそうでなく、あまりに計算されつくしたカメラワークや、コントラストの強い絵画的な構図、スローやエフェクトを駆使したアクションなどは、やはりCGならではのビジュアル的面白さに満ちています。単純にデジタルともアナログとも言えない第三のステージに到達したかのような映像です。
アクションシーンは、延々大軍勢でのバトルを見せられるのかと思っていたら、うまいこと要所要所だけを見せることが出来ていて驚きました。ハイスピードだらけの映像も飽きるギリギリのところでいろんなバリエーションを見せてくれます。スローがもうちょっとしつこかったら退屈していたかもしれません。一つ一つの戦いは荒唐無稽なのですが、地形や陣形を駆使していて説得力があります。リアリズムではなく、フィクションとしての説得力です。
原作はフランク・ミラーのアメコミで(グラフィック・ノベルとは呼びませんから)、私は読んでないのですが、映画を観ているだけで、どんな絵が展開されているか分かるような、それくらいイメージに忠実に作っているような感じがします。ペルシアの軍勢とかほとんどモンスター軍団です。これはイランの人怒るわ、と他人事なので笑って観ていました。
面白かった、だけで済ませたいと言っておきながら、何だかいっぱい書いてしまいました。ただアクション映画としてはアクションがあまり多くはなく、クライマックスが肩すかしな感じもします。「ブレイブハート」みたいなのを期待していくとがっかりするかも知れません。これはアクション映画というよりも燃えるシチュエーションを凝縮した映画という感じです。どう違うのかと問われたら、観て下さいと答えるしかないのですが。



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