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ナイトホークス」のところでちょっと言及しました「ダイ・ハード」です。今でこそド派手なアクション映画の傑作として名高いですが、公開当初はそんなに大ヒットしたわけでもありませんでした。そこそこのヒットというところです。評価も今ほど高くはなかったのではないでしょうか。公開当時私は学生だったのですが、同時期に公開された「レッド・スコルピオン」派と、我ら「ダイ・ハード」派が、どちらがアクション映画として上か、毎日のように激論をたたかわせていたという事実だけで、当時この映画がどのような扱いだったか分かっていただけると思います。いや「レッド・スコルピオン」も嫌いじゃないですよ。
無理もありません。一般的にはブルース・ウィリスもジョン・マクティアナン監督も無名でした。ウィリスは「ブラインド・デート」に出てるくらい(なんちゃら探偵社というのもあったが私は見ていなかった)、マクティアナンも「
プレデター」は撮ったものの、あれは完全にシュワルツェネッガー映画で、監督の名前なんて誰も気にしちゃいません。私は「ノーマッズ」から観ていましたが、それでも特別追っかけていたわけでなく、ただ何となくです。しかし「
プレデター」は大好きだったので、今度のコメディアン主演のアクション映画はどうかなー、と一応期待していました。そしたらあなた、これが10年に一度の大傑作ですよ。まさか刑事ものでこれほどスケールの大きなアクションが出来るとは思いませんでした。普通、こういったテロリストが敵の場合、主人公側はもっと大きな組織の人間です。それがたまたま居合わせただけの刑事。それも絶対の不利を機転と度胸で切り抜けていくという、燃えに燃えまくる展開。この着想を考えた人は天才だと思います。
決してノンストップで次から次へとアクションが展開するわけではなく、前半はちゃんと伏線を張りつつ物語を展開させ、中盤で急展開、それからもアクションとサスペンスの配分が絶妙なままラストまで引っ張ります。このペースだからこそ、クライマックスの屋上大爆破から決死のダイブが盛り上がります。ちゃんと脚本が練られたアクション映画だなという感じです。これの成功のおかげで亜流のアクション映画がいくつも作られましたが、脚本の上手さまで頂いている映画はほとんどありません。
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ナイトホークス」の項で触れたように、「ダイ・ハード」の影響で、90年代のアクション映画は何でもありになってしまいました。一介の刑事がどんな敵とも戦い、やたら爆発して、悪人をやっつけたらOKという、大味なものが大量発生しました。「ダイ・ハード」自体は傑作なのですが、それが多くの劣化フォロワーを産み出したのです。一時代を作り出した映画の功罪と言えるでしょう。
最後に一つだけ、たぶん私だけなのでしょうが、この映画を観るとどうしても望月三起也氏の「ワイルド7」を思い出してしまいます。何がどう似ているというわけでもないのですが、主人公を飛葉に置き換えたらこれワイルド7じゃないか、と思ってしまうのです(主人公を置き換えたらなんて仮定、何でも成り立つのに…)。別に広がりのない話ですみません。同様に感じている人がいたら幸いだなと思ってちょっと告白してみただけでした。