生まれてから今まで観てきた映画全部

タイトル通り、生まれてから今まで観てきた映画全部についての感想を述べたいと思います。

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ウルフガー

Author:ウルフガー
業界の末端に携わっている映画好きです。名前の由来は「ナイトホークス」より、ルトガー・ハウアー扮するテロリストから勝手に頂きました。

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レイダース/失われたアーク《聖櫃》

インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク《聖櫃》インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク《聖櫃》
(2008/06/06)
ハリソン・フォード、カレン・アレン 他

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先日「クローバーフィールド」を観た時、このシリーズの新作の予告がやっていたものですから、書きたくなってしまいました。スピルバーグ監督の代表的なアドベンチャー映画「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」です。ハリソン・フォード演ずるインディアナ・ジョーンズ教授がこの映画で初登場したわけですが、もうこの頃にはルーカスとスピルバーグと言えば面白い映画を作る人たちだと私も知っていたものですから、公開日でしたでしょうか、当時の私はワクワクして劇場に行ったものでした。

今さらこの映画について批評めいたことを書くのもバカバカしいので、結論から書いてしまいますと、とにかく上映時間中ずっと映画の中に入り込んでしまうというのでしょうか、これだけ夢中になった映画も珍しいと思います。痛快なアクション、ギャグ、サスペンスと、昔ながらの冒険活劇のフォーマットで、スピルバーグ演出が冴え渡り、私だけでなく当時の観客は面白さに釘付けの2時間を味わったのではないでしょうか。

冒頭の洞窟での見せ場からハラハラしっぱなしです。ホッとさせた後に大きな音でびっくりさせたり、助かったと思ったらまたピンチになったりという演出の緩急のつけ方が素晴らしく、観客である私達の心はいいように操られているようです。本当にこの当時のスピルバーグ演出は神がかっています。巨大な丸い岩が転がって来る所も、さんざん予告で観たはずなのに、実際に本編で観てみると、ハリソンが途中で転んだりして手に汗握ってしまうのです。このくだりだけで普通の映画一本分の面白さが詰まっていると言っても過言ではないでしょう。

宝探しの面白さもさることながら、インディの戦う相手がナチスドイツというのが血湧き肉踊ります。冷静になって考えたらなんで考古学者が軍隊と一戦交えなければならないのか分からないのですが、観ている最中はそんな疑問は全く湧きません。宝探し主体の映画と思っていたら、銃撃戦やら格闘、カーチェイスなど、かなりハードなアクションが続いて驚きました。特にアークを積んだトラック争奪戦などはビデオで出てからも借りて何度も見たと思います。

しかしまだ幼かった私はこの映画の中に散りばめてある残酷なギャグにところどころ引いた記憶があります。今ではそこがスピルバーグの好きな部分でもあるのですが、例えば曲刀を持ってタイマンを挑んできた敵をあっさり撃ち殺してしまうところなどは、ちょっと笑えませんでした。人の死で笑いを取るなんて! と衝撃を受けてしまったのです。今となっては考えられないことです。ギャグに限らずかなりグロテスクな描写も多く、私のように幼くして鑑賞した人でトラウマになった人もいるのではないでしょうか。私の場合は、アークの力が発動するシーンがしばらくの間トラウマになったものでした。少なからずオカルティズムをテーマにしているのでショックシーンがあるのもまあ当然のことで、そのような悪趣味とも言えるグロ描写はシリーズの特徴とも言えるようになっていき、二作目の「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」でスピルバーグのゲテモノ趣味は頂点に達するのでした。

クローバーフィールド/HAKAISHA

クローバーフィールド/HAKAISHA スペシャル・コレクターズ・エディションクローバーフィールド/HAKAISHA スペシャル・コレクターズ・エディション
(2008/09/05)
不明

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半年ぶりくらいでしょうか、かなりご無沙汰していましたが、ようやく更新できました。本日観てきた映画は謎に包まれた映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」でございます。

この映画、半年くらい前から実に魅力的な予告が流れていまして、例の自由の女神像の頭が飛んでくるアレのことですが、私もわくわくしながら公開を待ったものでした。そんなわけでかなりの期待をしながら本日劇場に脚を運んだわけでございます。あ、例によってネタバレ全開で行きますので気をつけてください。特にこの映画は秘密主義が貫かれていますので、まだご覧になっていなくて白紙の状態で映画を観たい方はこれ以上読み進まない方がいいと思います。

さてポスターにも注意書きがありますが、この映画は全く新しいアトラクションタイプの映画だそうで、気分が悪くなる恐れもあると警告されています。これでまあ想像はついたのですが、この映画は全編フェイクドキュメンタリーと言いますか、一人のデジカム撮影者が偶然事件の現場に居合わせた態で描かれて行きます。ちょっと前に話題になった「ブレアウィッチ・プロジェクト」のようなものと言えば想像しやすいでしょうか。それで事件とは何かと言いますと、最初に警告したので言ってしまいますが、実はニューヨークを巨大怪獣が襲うというモンスタームービーなのでありました。これをドキュメンタリータッチと言いますか、手持ちカメラ視点で全編描くのです。どうですか? 気持ち悪くなりそうでしょう? しかし私は「ブレアウィッチ・プロジェクト」でも「ダンサー・イン・ザ・ダーク」でも「ユナイテッド93」でも全く気持ち悪くならなかったので、カメラの揺れには耐性があるようで、今回も全く平気でした。

まず物語は回収されたテープがこれから再生されるという名目のもと、友人の送別会を撮影することになったアメリカの一市民の日常から始まります。このようにリアルな日常から非日常へと移ってパニック描写に臨場感を持たせようという主旨なのでしょうが、困ったことにこの冒頭の辺りから、事件が起こるまでの日常描写が、全くリアリティが感じられず、おや? これは一体どういうわけだ? と思ってしまいました。理由はすぐに分かりました。それは素人が撮っているビデオという体裁でありながら、出て来るのはみな美男美女ばかり、手ぶれを装いながらも対象物はちゃんとフレーム内に収める撮影、さらには俳優の演技もちゃんと間を取ったり、聞き取れないセリフは無かったりで、完全にプロが撮った普通の劇映画なのです。キャストが美男美女なのは劇映画としては当たり前、というか是非そうあってほしいと私も思うのですが、ドキュメンタリーを装っているのにそれではやっていることがチグハグな感じがします。カメラを揺らすだけでなくそこに写るものも本物っぽくすべきだった思います。役者さんたちも演技が下手ということでなく、お芝居の質が違うのです。これでは完全にドラマや映画の芝居です。素人が写っているということにしないとこの手法の意味がないと思うのです。この辺りは「ユナイテッド93」がうまくやっていたんですけどねえ…。

しかしいったん事が起こると、そんなことは気にならなくなります。送別会の最中に大音響とともに遠くで大爆発、そして自由の女神の首が飛んできて…、と凄まじいパニックとともに逃げ惑う人々がブレブレの手持ちカメラで描写されます。これってどう見ても911の影響が大きいシーンで、不謹慎ながらあの事件に対する映画人の挑戦意欲と言いますか、創作意欲のかき立てられようは、本当に大きいのだなと思います。

そしてビルに見え隠れしながら巨大生物が見えるに至って、ようやくこれが怪獣映画だと分かる仕掛けなのでした。それ以降も見せ場の合間合間にストーリーを進めるための芝居があり、それがまたちゃんとした映画としての演技なので私的には少し萎えながらも、しかしアトラクションとしての臨場感はやはりさすがです。こんなにカメラが揺れているのにVFXというかCGはちゃんとそこに怪物がいるように、大破壊が起こっているように見えます。本当に技術の進歩と言うのは凄まじいものです。

今回の怪物は、まあこういった手法であるので正体が何かというのは分からないのですが、小さな子供を生んで、そいつらが襲ってきたり、と「エイリアン」とかでもお馴染みのベタな展開が繰り広げられたりします。噛まれた女性の行く末などは、こういうジャンルの映画を見慣れた人なら容易に予想がつくと思います。

なんだかいちゃもんだけつけているようですが、怪獣映画をフェイクドキュメンタリーで撮るというコンセプトそのものは凄く意欲的だと思います。技術的にも凄いと思います。脚本はありきたりですが、それは手法が凝っているからそこは逆にオーソドックスにしたのだと思います。ただ一番の不満はやはり結末に何のカタルシスもなく、事件そのものがどうなったかも分からないまま終わってしまうことでしょうか。もちろんこの映画としての締めはあるのですが、もう少し効果的にならなかったのかなと思います。こういう仕掛けは韓国映画にやり尽くされてしまったのかも知れませんね。

あとラストのエンドロールでこの映画唯一の音楽が流れるのですが、それが伊福部昭を多分に意識したような正統派怪獣映画の音楽なのが面白いと思いました。作品の方向性とは真逆だと思うのですが、彼らの怪獣映画へのリスペクトは本物だと思いました。

まあ私は欲を言いすぎなんだと思います。このジャンルに興味がある人は観て損はない映画と思います。劇場で観て料金分は楽しめるアトラクションでしょう。
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