生まれてから今まで観てきた映画全部

タイトル通り、生まれてから今まで観てきた映画全部についての感想を述べたいと思います。

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ウルフガー

Author:ウルフガー
業界の末端に携わっている映画好きです。名前の由来は「ナイトホークス」より、ルトガー・ハウアー扮するテロリストから勝手に頂きました。

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地球防衛軍

地球防衛軍地球防衛軍
(2007/02/23)
佐原健二志村喬

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大学生くらいのときでしょうか、それほど思い入れがあるわけではないのですが、ビデオ屋さんで見たパッケージが妙に気になり、衝動的にレンタルして観た映画「地球防衛軍」です。

なんとなく名作ということは知っていました。で、再生するといきなりあの音楽が。それを聴いて私が思ったのは「『ビートルジュース』じゃん!」ということでした。この映画の音楽は伊福部昭さんなのですが、このテーマ(まあ他の映画にも使われてますが)が、ダニー・エルフマン音楽の「ビートルジュース」のテーマと似ているのです(というかほとんど同じ)。パクリか引用なのか、はたまたちゃんと権利をとったのかは分かりませんが、何となく納得しました。ティム・バートンからしたらいかにも好きそうな映画です。恐らく意図的なものなのでしょう(全く憶測で書いています。違っていたらゴメンなさい)。

で、それはそうと映画を観ていくと、実に真面目に作られたSF映画なのですが、そのセンスが特異すぎて別の面白さになっています。と言ってネタとして笑えるということではありません。作りがちゃんとしているので馬鹿映画にはなっていないのです。しかし明らかに意図を超えた面白味が発生しているのも事実です。私は笑うというのではなく「すげーなあ…」と50年前に日本で作られた本格SFアクション映画にひたすら圧倒されたのでした。

お話はまあ、宇宙人が人間の要人をさらって侵略計画を企てて…、といつもの感じです。というか要約しようとしてもあまり覚えていません。なんか女性を求めて来たとか来ないとか…。わずかながらの記憶を頼りにちょっと書いてみたのですが、なんか電波的な妄言になってしまったので書くのをやめました。ストーリーは映画サイトとかで見て下さい(すみません。特撮に思い入れのない人間なんてこんなものです)。

この映画の凄さはストーリーとかよりもやはりクライマックスの戦闘シーンだと思います。敵の基地を攻めるのにキャタピラ付きのパラボラアンテナみたいな戦車(マーカライトファープ。これは有名です)が迫って行くシーンが超迫力なのです。この兵器、実用的なデザインながら妙にシュールな感じがして、空から登場するシーンから何故かユーモラスな感じがします。しかし続く戦闘シーンはとても笑っていられません。何台ものマーカライトファープが徐々に迫りながら光線を発射し、敵の基地はそれを跳ね返す。もの凄い音響と閃光の応酬が無言で行われていくのです。この人間不在のスペクタクルに、超科学の脅威を感じます。

しまいにはモゲラというモグラ型の巨大ロボット(敵の兵器です)が地下を掘り進んで攻めてくるのですが、なぜかマーカライトファープの足元に出現し、バランスを崩して倒れたファープの下敷きになってしまうなど、今見てもかなりカオスな展開です。その間中、例の音楽がかかっているのですから、もうこのくだりは何回観ても精神が高揚するというか、トランス状態になると言っても過言ではない日本映画史上屈指の名場面と言っていいでしょう。

とにかくかなり昔の映画なのに、映像も綺麗だし、現在作られている特撮映画より技術的に上なんじゃないかと思ってしまいます。あああ…また我慢しきれずに今の映画を引き合いに出して貶してしまった…。まあ、いいや。そんなわけでマニアの間では評価が定まっているであろうこの映画に対して、今さらなことを語ってみました。

イルカの日

最近、中途半端に忙しく全く映画を観に行けてません。そんなわけでまたしても昔の映画を懐古するわけですが、特に理由もなく今回は「イルカの日」です(思いっきりラストをネタバレしますので未見の方は気をつけて下さい)。

この映画がどれほど知名度のある映画か分かりませんが、監督がマイク・ニコルズで主演がジョージ・C・スコット(しかしこのブログ、この人の出てる映画多いな)。一流の映画であることは間違いないのですが、DVD化もされてませんし、ちょっとした隠れた名作になってしまっているかも知れません。

お話としては、ある研究所でイルカを訓練していて、イルカが喋れるようにならないかという研究をしております。ジョージ・C・スコットはそこの所長です。イルカは知能が高いですし、発声能力もあるので、あながち馬鹿な話ではないかもしれません。

で、そんな風に二頭のイルカと暮らしていたら、政府の組織がコンタクトしてきて、要人暗殺のためにイルカを利用しようという計画に巻き込まれて行くのです。ワンパターンと言えばワンパターンなストーリーですが、作りがしっかりしているので、引き込まれてしまいます。イルカも可愛いですし、喋っている姿は微笑ましいです。

映画は前半はほのぼのムードも交えつつ、海洋冒険もののように進み、後半はサスペンス、とメリハリの効いた演出を見せます。さすがマイク・ニコルズは上手いです。イルカの機転で陰謀は失敗に終わり、何とか大団円になるのですが、スコットが最後にイルカたちを解放しようと、柵を開けて、どこへでも行け、と言うシーンがいいです。イルカたちがなかなか去ろうとしないのですよ。この辺ちょっと泣けます。そしてイルカたちは最後に一言言って去って行くのですが、なかなかこの終わり方は好きだったりします。

適度に感動して適度にサスペンスも味わえる冒険ものとして、例えばジブリのアニメとかが好きな人は案外気に入るんじゃないかと思います(的外れなこと書いてたらすみません)。でもこの映画の場合、観る手段が今もあるのか、というのが問題なんですよね。古いビデオなら今でもレンタル屋さんにあるかもしれませんので探してみて下さい。

海外特派員

海外特派員海外特派員
(2006/12/14)
アルフレッド・ヒッチコックジョエル・マクリー

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今回はアルフレッド・ヒッチコックの傑作「海外特派員」の感想を書きたいと思います。これは確か衛星放送でやっていたのを録画して、しばらく見ずにおいて、何かの雑誌で素晴らしいという話を聞いて、やっとこさ観たという感じでした。感想は…、とにかく素晴らしい映画でした。

しかしお話はあまりよく覚えていません。例によって主人公が何かの陰謀に巻き込まれて、逃げつつも真相を追い、最後にはそいつらを振り切ってめでたし、みたいないつもの感じのヒッチコックのスパイものでした。

それにしてもそんな幼い頃に観たわけでもないのに、こんなにも物語の細部を覚えていないというのはどういうことでしょう。一つ一つのシーンやその映像は覚えているのです。例えば雨の日に殺しがあって、殺人者が傘の並んだ中を逃げて行くのを俯瞰で撮るシーンとか、待ち合わせ場所の風車。その中でスーツを巻き込まれてしまうサスペンス。また屋上から落とされそうになって次の瞬間めちゃくちゃ引いたカメラアングルになって人が落ちて行くのを小さく見せる、とかそういう細部だけは覚えています。そして映画を見ていてとてつもなく面白かったことも覚えています。

特に印象深いのは、敵の黒幕に娘をあずかったから真相を書け(みたいなこと)を言って、紙に書かせると同時に部屋に娘が入って来て、してやったりとばかりに主人公がその紙を持って立ち去るが、そこには「今娘が帰って来た音がした」と書かれている、というシーンや…、あああああダメだ…。私の説明が下手なのか、文章では全く伝わりませんねこの凄さが…。まあいいや。そんなわけで細部は覚えているのです。さらにあまりにも有名な飛行機の墜落シーンや、その後の海に漂う波の凄さとか、そういうのは覚えているのです。でも話は結局どうなったか覚えていません。

ひょっとしてこれこそが、ヒッチコックの言うマクガフィンということなのか? と思い至った映画でもあります。ストーリーをひっぱる何かを用意しさえすれば、その何かというのは何でもいい、というアレですね。そういう意味でも技巧的には頂点と言ってもいいこの映画ですが、最近ではこれもあまり観られなくなってきたのでしょうか。ぜひとも若い人にも観て頂きたい名作であります。
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