レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙
![]() | レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙 [MGMライオン・キャンペーン] ウィリアム・L・ピーターセン (2007/01/19) 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン この商品の詳細を見る |
「ハンニバル・ライジング」も公開が始まりましたトマス・ハリス原作の一連のサイコ・サスペンスの幕開けとも言うべき傑作をマイケル・マン監督が映画化した「レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙」です。トマス・ハリスって映画化率が100%超えてますよね。凄いなあ。
しかしこの邦題はどうにかならないのでしょうか。もともとはビデオで「刑事グラハム/凍りついた欲望」というタイトルでした。原題は「MANHUNTER」で、原作とも違います。二度目のビデオ化で「レクター博士の沈黙」という最低の邦題がつけられ、「レッド・ドラゴン」のリメイクの際にその頭にレッド・ドラゴンがついて、今のタイトルになったというわけです。私はよっぽど刑事グラハムと書いてやろうかと思いましたが、大人げないのでやめました。
さてこの映画の存在はビデオで出た時から知っていたのですが、観たのは「羊たちの沈黙」の後でした。確かWOWOWでやっていたと思います。原作も読む前に観ました。いやー良くも悪くもマイケル・マン節が炸裂していましたね。「ザ・キープ」を彷彿とさせるような、淡々とした映像で不気味なサスペンスを盛り上げます。人によっては眠くなるでしょうね。
ストーリーはまあサイコキラーをグラハムが追うというだけのことですが、その捜査の詳細な描写は「羊たちの沈黙」よりもリアルでゾクゾクします。演出過多でないのがちょうどいい感じです。まだプロファイリングが世間に認知されていない頃の映画ですので、その捜査方法の描写が一種の天才的な閃きにしか見えないのはちょっとどうかなと思います。でもウィリアム・L・ピーターセンは凄くいいです。この人はこれと「L.A.大捜査線/狼たちの街」しか知りませんがいい役者さんですね。犯人役のトム・ヌーナンの不気味さも凄いです。一見すると普通の気弱な男に見えるのですが、一瞬で殺人鬼の目になります。こういう細かい演出は最近のハリウッド映画の大味な演出に慣れているとハッとします。
ラストの銃撃戦の変わった編集も結構好きですし、好みは分かれると思いますが、この映画隠れた名作なんじゃないかと思います。惜しむらくはレクター博士役がアンソニー・ホプキンスじゃないことくらいでしょうか。ちなみにリメイクの「レッド・ドラゴン」の方は観てません。なんか観る気がしなくて…。

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