生まれてから今まで観てきた映画全部

タイトル通り、生まれてから今まで観てきた映画全部についての感想を述べたいと思います。

インデックス作りました

全く脈絡なく記事を書いてますのでせめて50音順のインデックスをつけてみました。
[ 2020/01/01 00:00 ] インデックス | TB(0) | CM(3)

テルマエ・ロマエ

本日はけっこう前から話題になっていた「テルマエ・ロマエ」を観てきました。コミックビームに連載している漫画でローマ人の役を濃い顔の日本人俳優がやることが発表されてかなり大きく取り上げられていましたが、そういった話題先行で内容がイマイチだったら嫌だなとほんの少しの不安を抱えつつの鑑賞でしたが、そんなことはなくよく出来た面白い映画でした。

まずお断りしておきますが、私は原作を読んでおりません。が、なんとなくのストーリーと上戸彩さん演ずるオリジナルキャラクターが出てくるという情報だけは事前に知っておりました。この件に関してもオリジナルキャラクターを強引に絡めることによって原作を改変、というか改悪してしまって良くない結果を招いてしまっているのではないか、という不安があったのですが、そこまで酷いこともなく、もちろん原作のファンからしたら違和感はあるでしょうが、映画単品で観てみると、まあこんなもんかな、という感じです。確かに後半は少々失速するのです。前半の面白さのまま全編貫いてもらったら最高ではありましたが、まあいろいろ事情はあるでしょうし、そういった要素をなんとか破綻なくまとめあげていたので、むしろ上出来ではないかと思います。

お話はローマ時代の建築家のルシウスさん、これが阿部寛さんなんですけど、この人が風呂の中で溺れるとなぜか現代の日本にタイムスリップしてしまい、そこでお風呂の建築様式についていろいろ見聞し、ローマに帰ってそれらを生かした風呂作りをしていき、活躍(なのか?)をしていくというお話でございます。映画が始まった瞬間から、ローマの町並みでイタリア人らしき人たちの中に当たり前のように阿部寛さんが混ざっていて、吹き替えのイタリア人と普通に日本語で会話している時点で、かなり面白かったです。そこを特にギャグとして強調することもなく当たり前のようにやっているので、ああこの監督さんは分かっているなあ、と安心しました。阿部さんをはじめとしてローマ人役の人は決してコミカルな芝居をするのでなく、大真面目にあるいはシリアスすぎる芝居をしてそれが結果的にコミカルに映るという手法になっています。当たり前のようですが、案外こういうところで失敗してしまうことってあるのです。さらに映画がノってくると少々ハメを外してコミカルなこともしてきますが、そのさじ加減もなかなか絶妙でよかったと思います。

まあ公開されたばかりの映画ですのでストーリーの詳細に関してはあまり書きませんが、私が感心したのは脚本がやっぱり強引なところも多いんですが、それを演出で逆手にとってギャグにしているところです。例えば関係ない人たちが何故かタイムスリップしてしまうところもいくらコメディとはいえそりゃないだろ、と突っ込む人もいるかもしれませんが、人形が水に巻き込まれるチャチな映像をわざと見せることで、こんなアホらしい映画にわざわざそんな突っ込み入れることもないか、という気分にさせてくれます。この監督さんはテレビドラマ出身で「のだめカンタービレ」などを撮っていた方なんですが、なかなかバランス感覚に優れているなあと思いました。

ちょっとズルいんですけど、とにかく全てがギャグなのだと受け止めれば、どこにも文句がつけられない映画なのです。後半の展開はルシウスの風呂に関するこだわりからしたら主義に反するんじゃないのとか、もとの世界に戻るきっかけは判明したものの、そもそもタイムスリップする原因は何なのか謎のままじゃんとか、ルシウス自分では何もやってないじゃんとか、そういうツッコミはできますし、実際脚本の弱いところでもあるのですが、おそらくそれは脚本上では解決できないことで、そういうところを無理に説明しようとするのでなく、当たり前のようにやりきってしまうことで、これはギャグなんじゃないのか? と思わせる作戦に出ています。長々と書きましたが分かっていただけたかな…。まあ観た方には分かっていただけると思いますが。簡単に書くと上戸さんが一晩ラテン語勉強したらペラペラになっているシーンで、私も笑ったのですが、あのくらいギャグにしてしまうと誰も真面目に文句をつけないということでございます。

ローマのシーンとかセットにもチャチいところが無く(唯一合戦シーンがしょぼかったんですがそれもギャグとして機能していたのでいい)、日本映画の弱点であった映像の貧弱さも克服していて、なかなか感心しました。ちょっと良くないなーと思う部分もないではないのですが、そういうところをあげつらうより、いいところを書きたくなる映画なのです。監督さんをはじめとしてスタッフがお客さんに「あー面白かった」と言って帰ってもらいたいんだなと素直に感じることが出来る映画ですので、普段はひねくれた映画ファンの私もちょっと応援したくなってしまいました。そんな感じです。

なんですけど、なんか今回も理屈っぽい記事になってしまいましたね…。まあいいか。
[ 2012/05/04 19:41 ] 2010年代日本映画 | TB(2) | CM(2)

ジョン・カーター

今日はもう一本映画を観てきまして、あのエドガー・ライス・バローズ原作の冒険SFの古典「火星シリーズ」の映画化であります「ジョン・カーター」でございます。と仰々しく書いたものの私は原作は読んでおりません。ごめんなさい。ペルシダーシリーズとかは読んでたんですけどね…。

でもストーリーはなぜか知っていて、地球の兵隊さんが火星に転移して火星では重力が少ないのでスーパーマン的な能力を得て、化け物やら大軍相手に大暴れという冒険物語だったはずです。これが最新の技術によって映像化しかも3Dで楽しめるのですからつまらないはずがありません。

で、どうだったのかと言うと、いきなり結論を書いてしまいますが、うんまあ出来はいいと思うんですけど、なんかノレなかったというのが正直なところです。監督のアンドリュー・スタントンさんは「ウォーリー」とか撮っている方で、ストーリーをソツなくまとめる巧い監督さんで、私も好きなんですが、今回それが裏目に出たというか、もっとはっちゃけてもいい題材だと思うんですがこじんまりとまとまっちゃったみたいなことかもしれません。

どこが悪いということでもないんですよ。観ている間は楽しめますし、映像的にも凄いんです(ただちょっとこちらがこういう映像を見慣れすぎてしまったということはあるかも)。ちょっと段取りが多いんですけどそれはまあ原作をなんとか映画に変換しようと苦心しているんだろうなと思います。一言で言うならなんか痛快じゃないのです。

例えば中盤で敵の大群を蹴散らしてカーターが大暴れするところがあるんですが、そこなんかは最高に燃えるシーンとして演出して欲しいのになんか回想とか挟んで感傷的な演出をしていたりします。気のせいかもしれませんが、意識的に痛快さを避けているというか、単純な冒険活劇じゃないようにしようという狙いがあったのかもしれません。

もっと言うならカーターは確かに身体能力的に凄いし超人的なジャンプが出来るし、チャンバラで敵をやっつけたりしますが、そういう物理的な戦いばかりじゃなく、こういった異世界ものといったジャンルには哲学の衝突と言いますか、異世界には異世界のルールがあり、それを異端者である主人公がぶち破っていくことにこそ痛快さがあるように思うのですが、そのイデオロギーの衝突がほとんどなく、主人公は異世界のルールに従ってしまっているのです。それではいくら腕っ節だけ強くてもスカッとしないのです。そうではなく「この世界のルールがどうであろうともお前らが俺に合わせろ」くらいの傍若無人さで暴れ回ってくれないと物足りない感じがしますし、読んでないのに何ですが、原作ってそういうキャラじゃなかったっけとも思いましたがその辺は自信が無いのでまあいいや。ただ現代の映画としていろいろ事情があったのかもしれないのでまあこの件に関してはこのくらいにしておきます。

でもこういう始まり方をしてオチをこうするという構成はなかなか面白かったです。あとヒロインがなかなか良かったですね。まるで昔のペーパーバックSFの表紙からそのまま出てきたような容姿で、よくこんな人見つけてくるなあと感心しました。

そんなわけで原作好きの方は気に入るでしょうし、決して悪い映画ではないのですが、なんか私にとっては不完全燃焼だったので非常に書きにくかったのですが、また良くない記事を書いてしまいましたね。面白いと思った方は不快でしょうがごめんなさいね。
[ 2012/04/15 18:56 ] 2010年代外国映画 | TB(5) | CM(0)

バトルシップ

さて本日はユニバーサル映画100周年記念作品「バトルシップ」を観てきました。そんなに観るつもりはなかったんですが、ちょっと絶賛の声がちらほら聞こえてきたので、こりゃ観なきゃ駄目だな、と思い直したのです。

なぜ観るつもりがなかったというと、製作中からなんか不評の声があがってたり、ジェイムズ・キャメロン監督が批判していたり、この作品が「海戦ゲーム」の映画化だということを知って、なんじゃそりゃ、と思ったりしていたからで、観てもいないのに壮大な馬鹿映画だろうとタカをくくって劇場まで行くこともないかみたいな感じでいたのです。あと監督が「ハンコック」のピーター・バーグさんだったので、私としてはどうも乗り気になれなかったということもあります。

ところが実際観てみると、まあ導入部分はコメディタッチでちょっと不安にもなりましたが、侵略が開始されてからは実に良く出来たSF映画で、アクションも迫力あるし、何より圧倒的不利な状況から大逆転するという、私の大好きなパターンのスカッとする映画で、大変満足しました。

まず主人公のホッパーが職を失って馬鹿なことばっかりやってる奴で、女性をナンパしようとしてなぜか警察の厄介になったり、あまりの不甲斐なさに見かねて兄貴が海軍に入れて性根を叩き直そうとします。ちなみにここに出てくる女性がセクシー要員でチョイ役の人かなと思ったらメインヒロインだったのがちょっと面白かったです。

しかし相変わらず式典に遅刻したり日米合同演習中に日本人と喧嘩したり(浅野忠信さんです)、ちっとも性根が叩き直らないので演習後解任だ、みたいな流れになってしまいます。その演習中になんとエイリアンが攻めてくるという物語でございます。

エイリアンは五機くらいの編隊でやってくるのですが、そのうちの一機が人工衛星に衝突して墜落したりして(また中国に墜落して被害がでてるんですけどアメリカ映画も好きですねこれが)、そういう描写ってけっこう好きだったりして喜んでいたらこれが伏線だったりするので驚きです。

で、海上に墜落した飛行物体はあたりをバリヤみたいな力場で覆い、母艦から三機の戦闘艦を出し、ちょうど演習中の駆逐艦も三隻が力場に取り込まれていたものですから、三対三の構図になるわけです。あーここでいきなりゲームっぽくなるのかなと思ったらそうではありません。異星人の戦闘艦はいきなりこちらの駆逐艦二隻を沈めてしまい圧倒的な力を見せつけます。こんなもん絶対勝てないよという印象をここで持つためにこの後の展開が非常にスリリングかつエキサイティングになるわけですが、公開されたばかりということもあって、この後の展開はやはり伏せておきましょうか。

私がこの映画で感心したのは、ゲームをちゃんと再現しているということです。ゲームの映画化というと、例えば役者にコスプレさせてみたり、みたいな表面的にゲームをなぞったものになりがちなところを、この映画は海戦ゲームの本質的な部分をちゃんと映像化しています。つまりゲーム的シチュエーションを再現しているのです。例えば敵の艦がレーダーに映らないのですが、じゃあ海面に漂っているブイの水位線を無線で傍受してそれが変化したらそこにいるんだ、と推測して攻撃しようと作戦を立てるわけです。ブイのデータをモニタに呼び出すとまるで格子状にくぎられた盤上を敵が移動してくるようで、次にどこに移動するかを推測して攻撃を指示します。そんな感じで無理なく(あるかな?)現実の戦いで海戦ゲームを再現していて、観ていてニヤニヤしてしまいました。

あとなんで敵がバリヤみたいなものを張ったのか、とか最終的な目的とか、こういった侵略SFものの映画ではあまり説明されないところも、ちゃんと必然性があって、まあ人間の勝手な推測ではありますが、それなりに理に適った展開になっていきます。しかも登場人物の誰もが活躍し、無駄な人間がいないところもいいですねー。この脚本は本当によく出来ていて、ちょっと「ダイ・ハード」を連想したと言っては褒め過ぎでしょうかね。

もちろん突っ込みどころも無いわけじゃないんですけど、許容範囲内というか、そこは観客がどうにでも解釈すればいいかと思えるように作ってあって、それよりもクライマックスのカタルシスが凄いので文句を言う気にもなれません。戦いがどんどんアナログになっていったり、とにかく燃えるんですよ。

そんなわけで観る前にちょっと馬鹿にしていてすみませんでした。やっぱり映画って観てみないと分からないもんですね。でもこれの予告って今観ても全然面白そうに見えませんよ、と言い訳しつつ、それではこの辺で。
[ 2012/04/15 17:07 ] 2010年代外国映画 | TB(2) | CM(0)
プロフィール

ウルフガー

Author:ウルフガー
自他ともに認めるスピルバーグ原理主義者です。面白さだけを貪欲に追求して印象批評に徹する、あさっての方を向いた映画ブログですがよろしく。名前の由来は「ナイトホークス」より、ルトガー・ハウアー扮するテロリストから勝手に頂きました。

最近のトラックバック