ということで「ターミネーター3」の感想も書いておきたいと思います。これは久しぶりの続編ということでちょっと驚いたのですが、ジェームズ・キャメロンが監督でないということで期待できないな、という思いとジョナサン・モストウが監督ということでやっぱり期待できるかもという相反した二つの思いを持って観ました。ジョナサン・モストウ監督と言えば「ブレーキ・ダウン」とか「U-571」とかが面白かったからです。
で、実際鑑賞してどうだったかというと、恐らくその年で一番ガッカリした映画だったと思います。そんなに最低映画ということではないんですが、なんだかんだ言ってターミネーターシリーズじゃないですか。好きな監督さんが撮ってるし、お金がかかったハリウッド超大作だし、ちゃんとシュワちゃんが出てるし、キャメロン版ほどではないにしても、それなりのものになってると思ったのです。決して高すぎた期待ではないとは思うのですが、それでもこの作品に対しては期待しすぎであったのかもしれません。
まず冒頭から、ジャッジメント・デイが来なかったうんぬんの訳の分からないモノローグとともにジョン・コナーが紹介されますが、これが名前も覚えていませんが、いやいやお前はジョン・コナーじゃないよと言いたくなるほどのミスキャストで、
2のエドワード・ファーロングがどう成長したらこうなるのか、という華のなさです。あ思い出しました、ニック・スタールさんですよ。一体どういう経緯で彼がキャスティングされたんでしょう。いつも思うことですが、なぜ関係者は誰一人として「いやこれジョン・コナーじゃないだろ」と言わなかったのでしょう。本当に納得がいきません。
まあそれはいいとして、それでもやっぱり未来から殺人ロボットがやってきて彼が狙われるのです。今度は女性型のターミネーターです。このアイデアも安っぽくて何だかしらけてしまいました。どう見てもT-1000より怖いように見えません。名前も忘れましたが演じてる人も微妙な感じです。頑張ってるとは思うのですが、そこはかとない「スピーシーズ」臭がして、残念な感じがしました。
シュワちゃんももちろんタイムスリップしてきて、女ターミネーターがジョンを殺そうとした瞬間に現れて、間一髪で助けます。この映画の一番良くないところは、こういうシーンの繰り返しだということに尽きます。いつもジョンたちを追いつめて女ターミネーターがとどめを刺そうとした瞬間、シュワちゃんが現れて横からドーンと吹っ飛ばされて、というワンパターンの連続です。女ターミネーターの方が頭脳も優秀だそうですが、これでは馬鹿にしか見えません。
それでも途中のカーチェイスはまあまあ迫力があります。関係ない車を操ったりと、女ターミネーターが余計な能力をみせつけますが、こういったことがキャラ立ちを阻害してるのかもしれません。結局何が売りなのか分からないのです。女である必然性すら感じません。
ストーリーの方も、何だかジョンと連れの女性がシュワちゃんの言う通りに動いていくだけで、全く主体性がありません。さっきから本当に悪いことしか書いてませんが、ちょっと褒めるところを見つけるのが難しい映画なのです。後半のトイレの格闘とかがちょっと面白いくらいです。でも無意味な見せ場なんですけどね…。
ラストのシェルターに入るか入らないかというところのクライマックスも、ターミネーターも満身創痍で、女ターミネーターも上半身だけになっていたりと、このシリーズ恒例ではあるのですが、最後の見せ場がどっちも一番弱い状態での戦いですよ。それで文字通り足の引っ張り合いとかしてます。私の気分はなんだかどんどんクールダウンしていってしまいました。
あと終わり方もどうにも釈然としないものがあります。いや絶望感を出したかったのか、その中でジョンが指導者となることを決意する姿を見せたかったのか、いろいろ思惑はあったのだろうと思うのですが、うまくいってるとは思えません。機械に攻撃されて地上が壊滅状態になるとか、普通に予見されてた未来です。それが回避されたかと思ったらやっぱりそうなりました、と言われても僕は何を思えばいいんだろうという感じです。壮大なマッチポンプのようです。ジョンもこの映画の中で何か成長したかと言えば何もしてないので、どう見ても指導者にふさわしいとは思えません。続編を作るならそここそを見せるべきだったろうと思います。
ひょっとして今観るとそんなにダメということは無いかもしれません。本当はもう一回観直してから書こうかなと思ったのですが、こないだのテレビ放送も見逃して、レンタル屋さんへ行ってもなぜか全部貸し出し中で観られなかったので、まあ当時の印象だけでいいや、と思って書いてしまいました。「
ターミネーター4」のことはよくできた二次創作のようだと書きましたが、3に関しては出来の悪いパロディのようだという感じです。どうにもシュワちゃんを笑い者にしすぎな感じがします。そのギャグもセンスがあればいいんですけど、この映画に関しては笑えませんでした。まあ何にしてもヒットしそうな映画は作り続けねばならないんでしょうね。ハリウッドのシステムというのもスカイネットに負けず劣らず恐ろしいものだと思います。